こんにちは~池さんです(#^^#)
本日のテーマはこちら!
【超重要!】「境界を作る」「区切る」ことが心を整える最適解!?
あなたは辛いことや悲しいことがあったときに、どう心を切り替えて前を向くようにしていますか?
いつまでも恨みや怒りを持ち続けることが活力になり、新しい自分を切り開くこともあります。
しかし、臨床心理学では、これら人を苦しめる感情を持ち続けることは心の健康を阻害し、自分や他人をさらに追い込みます。
なので、カウンセリングや心理療法では、その人なりに心の整理がつけられるよう共感的・支持的な姿勢が大事とされます。
では、この記事のテーマでもある「区切る」とは、どういった意味を持つのでしょうか。
区切るとは、
①くぎりをつける。「文章を段落に―・る」「一語ずつ―・って読む」
②物事の段落をつけ中途で切る。また、境界をつける。「前期と後期に―・る」引用先:広辞苑
今回は②の意味で捉えていただけたらと思います。
要するに、どこか落としどころを見つけて、心の中でスイッチを切り替えたり、仕切りを作ることを指します。
では、なぜ「区切り」をつけることがそこまで大切なのでしょうか。そして、なぜそれが心を整えることに繋がるのでしょう。
これから詳しく解説していきたいと思います。
今回の記事は、以下のような人におススメです。
・自分と他人の境界線を引き、自分らしく生きたい方
・未練や名残惜しさを切り捨てて、次のステップに移りたい方
【そもそも…】「境界を作る」「区切る」とは具体的にどういうこと?
その前に、「区切る」とはどんな状態を指すのかをもう少し見ていきましょう。
先ほどお伝えした通り、区切るとは、「物事の段落をつけ中途で切る。また、境界をつける」ことです。
気持ちを切り替える、諦める、許す、自分と他人を切り離す、何かを始める、何かを終える…など様々な意味で捉えられます。
例えば、
・毎日朝から晩まで社畜のように働き、プライベートの時間まで削ってやりたくもない仕事をいつまでもやらされて、苦しく辛かった職場を「退職する」(もしくは、「転職する」)
・しつこく飲み会や食事に誘ってきては愚痴や不満ばかり口にして、こちらまで気分が落ち込んでしまうような関係の同僚や友人との関係を「絶つ」
・これまで子育てに忙しくて蔑ろにしていた昔の趣味だったピアノを、子どもの小学校入学に合わせて「再開する」
などが挙げられます。
これらの区切りは、自分だけでなく相手との関係性が絡んでくるものや、時間の経過とともに自然発生的におとずれるものまで様々です。
これらの区切りが偶発的にしろ、意図的にしろ、状況や環境が変わり、大きくも小さくも人生のステージが変化しています。
つまり、良くも悪くも”新しい自分”になり、”古い自分”に見切りをつけているのです。
区切ることで、区切る前と後の自分はどこかが違っています。考え方なのか、モノの見方なのか、誰かとの関係なのか、生活習慣なのか、職場環境なのか…いずれにしろ、どこかが”変わっている”のです。
何事も極端であるとバランスが悪くなりますが、心の安定を保つために大切な「中庸」という考え方について、以下の記事で詳しくまとめているので、ぜひご一読ください。
【何が変わる?】「境界を作る」「区切る」ことの意味とは…
区切ることは、新たなステージへと突入し、これまでとは異なる自分へと変化することだとお伝えしました。
では、この区切りが意味するところとは何なのでしょうか。
1つの答えは、「これまでの連鎖を断ち切り、前に進むこと」です。
1年の区切りは「12月31日」、年度の区切りは「3月31日」です。同じように、季節、年齢、進学・進級、昇進、就職・退職、結婚・離婚など人生の色々な場面で区切りが訪れます。
これらのライフイベントは多くの人にとってストレスであり、心理的負担は良くも悪くも大きくなります。状況や環境が大きく変化することによって、これまで慣れ親しんだところから、予測のつかない不安の付きまとうところへ移っていくのです。
したがって、区切りにはある種の”痛み”や”苦しみ”、”不安”や”恐怖”が伴うのです(時には、”高揚感”、”楽しみ”、”喜び”などが伴うこともあるでしょう)。
膝を曲げて勢いをつけると高く飛べるように、新しい境地に移り変わっていくときには反動が付き物なのです。
そして、この反動をじっくり味わった末に、新しい自分の「成長」と「喪失」を感じるのです。これは、区切る前の自分を失った「喪失」と、区切った後の自分を手に入れた「成長」のことです。
体で言うところの新陳代謝が心にも同じように起こっているのです。つまり、古いものが次第に去って、新しいものがこれに代わるのです。
カウンセリングや心理療法の効用について、以下の2つの記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
【お待たせしました!】「区切る」ことが心を整えるとは?
長くなりましたが、結局のところ「区切ることが心を整える」とはどういうことなのでしょうか。
それは、「これまでの過去にサヨナラを告げ、今とこれからの未来に目を向けることで”自分らしく(=自分に素直に)”生きていくこと」なのです。
これは私たち心理職がカウンセリングで目指していることの1つとも言えます(カウンセリングが区切ることだけを目的にしているわけではありません。それぞれのカウンセリングで目指しているゴールは違うのです)。
要するに、相談者がこれまでの自分の過去と決別したり、整理をつけたりして、今ここで新しく手にした自分自身を大切にすること、これがまさに「区切ることが心を整える」ということの本質なのです。
これまでずっと心に引っかかった”しこり”を抱えたままの状態から、その”しこり”をタイミングよく取り除くのが、区切ることになります。
それぞれの節目において、これまでの自分を振り返り、辛かったことも苦しかったことも、時には楽しかったことも喜んだことも思い出として整理し、新しい自分を生きる準備をします。
すると、自然と気持ちは安定し、これからやってくる未来に適応する力が湧いてくるでしょう。
自分と他人の境界線を守る・保つことが心の健康にどのくらい大切かまとめた以下の記事もご参照ください。
まとめ
本日は、【超重要!】「境界を作る」「区切る」ことが心を整える最適解!?というテーマでお話しました。
区切るとは、「物事の段落をつけ中途で切る」ことです。物事に明確な境界線を張り、その前後の変化を大事にする姿勢でもあります。これは同時に、人生の新たなステージへと突入し、これまでとは異なる自分へと変化するのです。
この時、人は新しい自分へ変化することに不安や恐怖、喜びや楽しみなど様々な感情を抱きます。これは変化に対する反動の1つなので、それ自体は特別なことではありません。
ただ1つ明確に言えることは、区切りをつけることは「これまでの連鎖を断ち切り、前に進んでいる」ことです。体と同じように心も新陳代謝をして、より”自分らしく”生きることを助けてくれます。
まとめると、区切ることが心を整えるとは、「これまでの過去にサヨナラを告げ、今とこれからの未来に目を向けることで”自分らしく(=自分に素直に)”生きていくこと」ことなのです。
ぜひ皆さんも、人生の区切りにおいてこれまでの自分を振り返ってみてはいかがでしょうか。
本日のお話は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回も話の中で出た、変化に対する反動(=不安や恐怖などの感情が湧き出ること)について、以下の記事で詳しく説明しているので、ご参照ください。
今日も素敵な1日をお過ごしください。池さんでした(#^^#)
ではまたお会いしましょう😊
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