こんにちは~池さんです(#^^#)
今回のテーマはこちら!
【意外な真実!?】親離れできない子供が増えた本当の理由と対応方法
私は教育現場で働いているのですが、私の幼少期に比べて親離れできていない子供が増えたように感じます。
小学生は親元を離れて一人で登校することが難しかったり、中学生は不登校で自室に引きこもる子が増え、親がいないとご飯を自分で用意できなかったり…
なぜこのような子供が増えてきたのだろうかと疑問に思っていたときに、以下の記事を見つけ、その背景が少しクリアになったように思えたので、ご紹介します。
【調査結果】子どもについて困っていることは?1位は『言うことを聞かない』!
ARINA株式会社が運営する幼児、小学生の親御さん向けの教育メディア「おうち教材の森」(https://naki-blog.com/study/)は、日本全国の中学生以下のお子さんをお持ちの親御さんを対象に「子どもについて困っていることは?」とアンケート調査を実施しました。
- 調査方法:インターネット調査
- 調査人数:200人(10代:1人、20代:34人、30代:83人、40代:58人、50代:16人、60代以上:8人)
- 調査主体:ARINA株式会社、おうち教材の森
- 調査時期:2022年3月3日
- 調査レポート:https://naki-blog.com/study/survey-report-55
1位:言うことを聞かない
2位:片付けができない
3位:ごはんを食べない
4位:テレビばかり見ている
5位:寝起きが悪い
6位: トイレに行けない
7位:動画、ゲームの時間が長い
8位:叩いたり蹴ったりする引用先:おうち教材の森
この記事から読み取れることは、親は子供に自分の言うことを聞かせようとする傾向が強いということです。
そんなものは当たり前と思うかもしれません。
「判断能力が未熟な子供が自分勝手に行動して人様に迷惑をかけたらどうしよう…」
「自分でなんでもできるようにならないと大人になったときに苦労するから、今から言って聞かせないと…」
子を持つ親なら誰しも気にすると思います。
同じく、「子供が怪我や病気になったら大変だから、なるべく家で安全に育てよう」「子供が着ているものや持っているもので友達からバカにされないように、”良いもの”を買ってあげよう」と思う人は少なくないでしょう。
近年は、現役世代の出生率も下がり、一世帯における子供の数が減り、一人の子供にかける時間もお金も増えています。
質の高い習い事が受けられたり、必要な教材・道具をすぐ用意できたり、手厚い教育ができる家庭が多くなってきたことでしょう。
一見、子供の教育に親の関心が高まっていることは良い傾向と思われますが、その反対の見方もできます。
それが、今回のテーマでもある「親離れできない子供の増加」です。その背景について、詳しくお話していこうと思います。
この記事は、以下のような人におススメです。
・これまでの家庭内の教育方針や、自身の幼少期を振り返り、改めて子供と向き合いたい方
・これから子育てを始める予定で、子供にどんな教育・しつけをしようか考えている方
【どんな子?】親離れできない子供とは?
親離れできない子供についてお話しする前に、まず「親離れ」とは何でしょう?
親離れ
子供が成長して、親の保護なしに自力で行動できるようになること。
主に思春期以降の子供が、物理的・心理的に親から自立していくことを指します。
小学校高学年~中学生くらいの子供は、親に反抗したり不満を言ったりする「反抗期」を経験して、少しずつ心が大人へと成長していきます。
この過程を踏むためには、思春期までは親の目の届く範囲で自立心を育むことが大切になります。それは、時に子供の自由気ままな言動に親が振り回されることも、反対に親主体で子供の言動を制限することも含まれます。
つまり、親離れには、親への適度な甘えと反抗が必要になってきます。子供の言いなりになりすぎてもいけませんが、子供を管理しすぎてもいけないのです。
このバランスは親の性格、家庭環境、子供の特性、経済状況、地域風土、学校の特徴、友達の質などさまざまな要因が絡むため、一概に線引きはしにくいですが、一つ大切なことは、親がコントロールしすぎるのは良くないということです。
この言い方も非常にあいまいですが、子供のやることなすことすべてに口出ししたり、親が介入したりすることは、子供の独自の世界を形成するチャンスをつぶしますし、親への過度な依存もしくは不信につながります。
これまでのお話から、親離れできない子供とは、親の指示なしに自分で考え行動することが難しい子であると言えるでしょう☺
最近では、親との確執がテーマである「毒親」という言葉が流行りました。毒親については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
【本題!】親離れできない子供が増えた本当の理由とは?
では、なぜ親離れできない子供が増えてきたのでしょうか。
親離れできない子供が増えた明確なデータはありませんが、「ひきこもり」「子供部屋おじさん(おばさん)」「マザコン」など親と子がセットで語られることが多くなってきていると感じています。
親離れできない子供が増えてきた大きな要因の1つに、「子供が失敗や挫折を経験する前に、親が先回りして助けてあげる(=子供が親の支配下に置かれている)」ことが挙げられると思います。
俗に言う、過干渉・過保護な親のことですが、親が子供の将来を気にして先回りする行動の多くは、子供の失敗した姿や挫折した経験に対して、親が自分のことのように傷つき、落ち込むことを防ぐために行われます。
親子が心理的に密着した状態になり、子供は親の判断や指示を聞いていれば失敗しませんし、もし失敗しても親が責任を肩代わりしてくれるので、安心できます。
すると、子供は親の判断や指示に頼るようになりますし、親は頼られていることで自尊心を満たすことができます。お互いにとってWIN-WINな関係のため、この関係は長続きしやすいのです。
したがって、「親離れができない子供」の裏には、「子離れできない親」が隠れています☺
子育てに自信をなくしている方は、ぜひ以下の記事もご参照ください。
【ぜひ参考に!】親離れしていくために必要な親から子へのかかわり方をご紹介!
最後に、これから親離れ(子離れ)を進めていく方に向けて、親から子にどのようなアプローチをしていけばいいか考えていきます。
先に結論をお伝えすると、以下の3点がポイントになります。
・子供が少しでも自分から行動できるよう、励ましや後押しの声掛けをする
・自分を無理なく表現でき、温かく受け入れてくれる人や場所を一緒に探す
では、1つずつ詳しく解説していきましょう。
「自分と子供は全く別の人格を持った存在であり、子供の言動は尊重に値する」と気づく
まずは、親子の境界線をはっきり引きましょう。これは親子が密着している状態から、それぞれ独立した一人の人間として機能するために必要な作業です。
この作業自体、相手を尊重することになりますし、お互いに自立していく第一歩になります。
子供の声をかき消すことなく、子供の意思を認め、自由な行動と必要な責任を与えることが大切です☺
子供が主体的に行動している時の親の心構えに関して、以下の記事も参考になるでしょう。
子供が少しでも自分から行動できるよう、励ましや後押しの声掛けをする
親子で適切な距離感が保てるようになったら、次は子供の主体的な活動・行動を親が見守り、時には子供の新しいチャレンジや試みについて、背中を押してあげましょう。
子供は自分一人で判断して、何か取り組むことで失敗することや批難されることに怯え、不安を感じることでしょう。
そこで、子供でも耐えられるレベルの小さな行動から始め、少しずつ自分で失敗したときの絶望感や成功したときの達成感を味わえるように待ち構えておきましょう☺
もし子どもが自分の力で困難を乗り越えたら一緒に喜び、失敗したら一緒に落ち込み、気持ちを共有する中で、それぞれの思いを大事にします。
親からの励ましや承認の声掛けといった「褒める」ことが、子供にとってどのような影響があるのかを以下の記事で詳しく解説しています。
自分を無理なく表現でき、温かく受け入れてくれる人や場所を一緒に探す
最後に、親子で交わした情緒的な交流を外の世界でも行えるよう、適切な場を見つけましょう。
好きなことを話し合える趣味カフェ、同じような悩みを抱えた親子がいる集会など、親子ともに、もしくは親子別々で家庭外の社会的つながりを持てるようになると、それぞれに独自の世界観が広がります。
自分たちの関係を客観的に見てくれる人の中で新しい価値観ができ、親子以外の大切な人を作ることで、より親子の心理的な自立が促進されるでしょう☺
子供にとって「居場所」がどれだけ大切かについて、以下の記事にまとめていますので、ぜひお読みください。
【番外編】親が子離れするために大切なこと
「子育てをしている親」は世間から苦労をねぎらわれ、支持してもらえる1つのステータスです。
その称号がはく奪されるとき、親はものすごく大きな喪失感を抱くでしょう。
それくらい、親にとっても「子離れ」は人生の大きなイベントです。
このビッグイベントを無事執り行うためには、「子育て以外の自分のステータスを磨く」ことが大切です。
例えば、以下のような活動に精を出してみるのも良いでしょう。
・夫婦で社交ダンスを習い、小さな大会に参加してみる
・5人の子供を育てた苦労や、効率的に家事を行うコツを書き起こし、ブログや書籍にする
・好きな韓国ドラマを字幕なしで観るために、韓国語の勉強を始める
子育てだけではない「あなた自身」の人生を今一度振り返り、自分主体の生活も楽しんでみてはどうでしょうか☺
まとめ
本日は、【意外な真実!?】親離れできない子供が増えた本当の理由と対応方法というテーマでお話しました。
お互い綿密な距離にいて、依存しあう親子のケースをこれまでたくさん見てきました。
その多くが、親は子供を支配下に置き、面倒をみることで親自身も心が満たされ、子供も恐怖や不安などのネガティブな感情にさらされることなく安心できる…そのような親離れ・子離れできない関係になっています。
親離れできない子供の背景には、いろいろな問題が絡んでいることが多いですが、親の要因として大きいのは、「子供が失敗や挫折を経験する前に、親が先回りして助けてあげる(=子供が親の支配下に置かれている)」です。
親自身が子供の失敗や挫折の経験に耐えられなく、傷つき落ち込んでしまう心理が働いていると思います。
そこで、親から子にしてあげられることとして、以下の3点をご紹介しました。
・子供が少しでも自分から行動できるよう、励ましや後押しの声掛けをする
・自分を無理なく表現でき、温かく受け入れてくれる人や場所を一緒に探す
また、親は親で子育て以外の活動に時間を割くことをおススメします。
これまで子育てでしか自分の価値を測れなかったり、周りに認めてもらえなかったりしたところから、自分自身の人生を謳歌するために、好き勝手生きてみるのも良いのではないでしょうか。
この記事が親離れできない子供やその親に役立っていたら幸いです☺
本日のお話は以上になります。今回のお話が少しでもあなたの生活の役に立てたら幸いです。
今日も素敵な1日をお過ごしください。池さんでした(#^^#)
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