「健康」を4つの視点から徹底解説!~ウェルビーイングの観点も交えて~

こんにちは~池さんです(#^^#)

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「健康」を4つの視点から徹底解説!~ウェルビーイングの観点も交えて~

あなたは自分の心の健康にどのくらい関心がありますか?

メンタルヘルスの業界では、人々の心の健康を目的に日々活動を行っています。臨床心理士や公認心理師など心理職も基本的には相談者の”心のケア”を専門としてカウンセリングというサービスを提供しています。

ここで述べている心の健康とは、「自らを脅かす存在がなく心理的に平穏な状態である」ことを指しています。私事ではありますが、大学の臨床心理に関する授業で「心理臨床の目指すところは、クライエント(相談者)が”元の状態に戻るよう援助する”ことである」ことを一番最初に教わりました。

ただ、健康は心理的健康だけではありません。多くの人は、”病気やケガがないことが健康であると思うでしょう。健康と一言でいってもその概念が含む意味合いはとても広いと言えます。

ここで、WHO(世界保健機関)の定義する健康の定義をみていきましょう。

1947年に採択されたWHO憲章では、前文において「健康」を次のように定義しています。

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)」

出典先:公益社団法人 日本WHO協会「健康の定義」

ここでは、健康を「肉体的、精神的、社会的に満たされている状態」と定義付けています。

また、厚生労働省の調査でも、健康に関する大きな枠組みは「身体的」「精神的」「社会的」の3つに分かれています。

厚生労働省の平成26年の「健康意識に関する調査」では、「普段、健康だと感じていますか」と質問して健康状態をたずねた後に、「健康感を判断する際に、重視した事項は何ですか」として、3つまでの回答を求めています。その結果は、「病気がないこと」が63.8%で最も多く、次いで「美味しく飲食できること」が40.6%「身体が丈夫なこと」が40.3%と、身体的な面が大半を占めています。しかし「不安や悩みがないこと」19.1%「幸せを感じること」11.9%「前向きに生きられること」11.0%「生きがいを感じること」9.5%など、精神的な面の回答も1割ほどあります。
 また、それ以外の回答でも「人間関係がうまくいくこと」「仕事がうまくいくこと」「他人を愛することができること」「他人から認められること」はいずれも10%未満ですが、これらは、人と人のつながりといった社会的な面の回答だと言えます。

出典先:厚生労働省「健康とは何か:力、資源としての健康」

WHOと厚生労働省の記事より、私たちの健康は身体的健康だけでなく、精神的(心理的)健康と社会的健康も含めた視点が大切になります。以前まとめた記事にも生理的欲求から始まり、心理的欲求、社会的欲求を満たした上で自己実現を果たすという理論を紹介しています。

今回は健康に関する身体的、精神的、社会的健康とこれら3つの健康に関連する4つ目の指標として、経済的健康を加えて私たちの健康を捉えていきたいと思います。

身体的健康

ここでも単に病気ではない、ケガを負っていないだけではなく、睡眠や食事、運動など身体機能の維持・向上をもたらす活動が滞りなく行えていることを身体的健康とします。

特に衣食住はいくつになっても基本的な生活だけではなく、身体機能の維持・向上に大きく貢献します。生きていくために毎日体を温める服がある、栄養バランスが取れた食事を食べられる、雨風をしのぎ心地よく過ごせる住まいがあることは基本的な生活を送る上では欠かせません。

心理的、社会的健康の基盤には身体的健康が保たれていることが前提となります。ただ、今日明日を生きられるか分からない国や地域でも心理的、社会的健康度の高い人々は存在するため、必ずしも身体的健康が保たれていないとその他の健康が保たれないわけではないので注意が必要です。

規則正しい食生活、十分な睡眠時間、適度な運動は身体的健康だけではなく、心理的健康にも大きく影響します。これら日々の活動が私たちの体の機能を正常に保ち、ホメオスタシス(恒常性:体の状態を一定に維持する仕組み)を促進します。

身体的機能を保つことができると、社会参加や余暇活動といった日常生活が送りやすくなります。このような日頃の何気ない活動が支障なく送れていることこそ身体的健康と言えるでしょう。

精神的(心理的)健康

不安や悩みがないこと、幸せを感じられること、生きがいを持っていることなど心理的安定が保てている状態を精神的(心理的)健康と言います。心理学ではウェルビーイング(well-being)と表現することもあります。

精神的(心理的)健康は幸福度や生活満足度など様々な表現がされますが、端的に言えば、心の状態がさざ波のように落ち着いており、今の自分自身の置かれた状況に満足していることです。

恐怖や不安、苦しみ、辛さ、イライラなどネガティブな感情が無いだけではなく、安心、落ち着き、快楽、嬉しさなどポジティブな感情があることを意味しています。

事実や出来事に対する評価や認識も心理的健康が強く影響しており、同じような状況でも幸せに感じる人もいれば不幸に感じる人もいることは、その人の考えや思考といった心の働き(=心理)が関与しているのです。

幸福感を決定する、健康、人間関係に次ぐ要因としては、所得、学歴よりも自己決定が強い影響を与えている。自分で人生の選択をすることが、選んだ行動の動機付けと満足度を高める、それが幸福感を高めることにつながるのであろう。「人生の選択の自由」が低いとみなされる日本社会で、自己決定度の高い人の幸福度が高いということは注目に値する結果である。

出典先:幸福感と自己決定―日本における実証研究(西村・八木,2020)

上記のように現状に満足しているか、自分らしく居られているか、人として成長しているか等、他人軸ではなく自分軸で考えられる人は心理的健康が比較的良好であると言えるでしょう。

社会的健康

人間関係がうまくいくこと、他人から認められること、孤独を感じていないことなどを社会的健康と言います。他者との親密な関係性や絆など社会的な繋がりがあり、特定の集団に所属しつつアイデンティティ(自己)を確立している状態を指します。

近年ではコロナ禍による感染予防のために他人との物理的接触が減少し、直接的なコミュニケーションや社会参加が制限されており、社会的健康度が落ちている人も多数いることでしょう。

それら社会的欲求を満たせず、間違った方法や手段で過激な行動を起こしたり、他人に依存して自立できなかったりするケースも増えてきています(自粛警察が良い例でしょう)。

時代や科学の進展とともに社会情勢も大きく変化します。その中で他人や社会との適切な距離の取り方、自己と他者の在り方などを改めて考えてみるのも良いでしょう。

経済的健康

今回、身体的健康、精神的(心理的)健康、社会的健康の他に重要な指標として、経済的健康を加味しました。ここで紹介する経済的健康とは、日常生活を送るための最低限の生活支出が賄え、金銭的に困窮していない状態を指します。

経済的健康は身体的健康、精神的(心理的)健康、社会的健康の基盤にもなります。財産があればあるほど健康度が高いわけではなく、日常生活に必要なお金が工面でき、近い将来のお金の不安がないことが大切です。

日本でも相対的貧困が社会問題になっており、各世帯の経済格差は益々広がっています。貧富の差が大きくなるにつれ、生活困窮者は文化的な最低限度の生活が送りづらくなります。幸い、日本には生活保護法という法律があり、その点で日常生活に困らないくらいのセーフティネットが用意されています。

しかし、これからは自分自身でお金を稼ぎ、増やし、守る力を身に着けていくかが重要になってきます。金銭的な余裕が出てくると、それを身体的健康や精神的(心理的)健康、社会的健康に投資することができます。

金融リテラシーを高め、個人で財産を形成する力をつけることが上記で挙げた包括的な”健康”を促進することに繋がるでしょう。

まとめ

今回は、【「健康」を4つの視点から徹底解説!~ウェルビーイングの観点も交えて~】というテーマでお届けしました。

私たちの健康を支える柱として、身体的健康、精神的(心理的)健康、社会的健康、そして独自の視点として経済的健康を加えた4つの指標を紹介しました。どれも欠けてはいけない重要な観点ですが、これら4つのバランスが良いことも同じくらい大切です。

例えば、身体的健康は高いものの社会に居場所を感じられない状況や借金まみれで返済に追われている状態は本当の意味で”健康”とは言えません。それぞれの健康が影響し合い、重なりあうため、どれか1つに突出するよりも、全体的にまんべんなく良くしていく方が健康度は高まるでしょう。

ぜひ今回の内容を参考にして現在の健康度を振り返り、今後の生活の質の改善に役立ててください☺

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本日のお話は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございます。

今日も素敵な1日をお過ごしください。池さんでした(#^^#)

ではまたお会いしましょう😊

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