【事実】カウンセリングや心理療法って本当に効果があるの?(後編)

こんにちは~池さんです(#^^#)

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【事実】カウンセリングや心理療法って本当に効果があるの?(後編)

多くの人が疑問を持つであろう内容だと思います。

私たちセラピスト側も自信を持って「効果があります!」と言える人は多くないのではないでしょう。

これは実際にカウンセリングや心理療法を受けたクライエント側の評価が参考になるからです。

では、実際にカウンセリングや心理療法を受けたことのある人はどのように評価したのでしょうか。

これからカウンセリングを受けようと思っている人、既にカウンセリングを受けたことのある人や今まさにカウンセリングを受けている人、カウンセリングに全く興味ない人にも読んでほしい内容です😊

【事実】カウンセリングや心理療法って本当に効果があるの?(前編)
こんにちは~池さんです(#^^#) 先日、カフェで読書をしていたら高校生らしき男女数名が大声でしゃべっていて合計3回店員に注意されていました。どちらの気持ちも分かるようなせつない気持ちになりました💦 本日のテーマはこちら! 【事実】カウンセ...

【事実】カウンセリングや心理療法って本当に効果があるの?(後編)

では、引き続きカウンセリングや心理療法の効果についてお話します。

今回は、「カウンセリングの費用と期間」についてです。

カウンセリングの費用

では、前編に続いて「カウンセリングの費用」についてお話します。

ここでは1つの考え方として「費用対効果」を上げたいと思います。費用に対してどれだけの効果が得られるのかということですね。

Gabbardと共同研究者(1997)は、約9割の研究がサイコセラピーに経済的利点があることを示しており、セラピーを受けない統制群と比べて、一人のクライエントにつき年間で10000ドルもの節約を生むことを見出している。(中略)入院の短縮による経費節減の大きさから、高齢のクライエント(Chiles et al.,1999; Mumford et al.,1984)や、統合失調症といった最も深刻な心理的苦痛を経験しているクライエント(Gabbard et al.,1997)が最も節約効果が大きいようである。他方、感情障害のような心理的困難については、入院とはなりにくいので、サイコセラピーやカウンセリングは、おおよそ「同程度のコスト」になるようだ(Gabbard et al.,1997; Simpson et al.,2000)。

引用文献:ミック・クーパー著『エビデンスにもとづくカウンセリング効果の研究』

カウンセリングは入院や精神科医の単価と比較すると安価であり、症状が悪化する前にカウンセリングを利用して状態を改善できたときに費用対効果は高まると言えそうです。

特に、高齢者や統合失調者は入院日数も長くなる傾向にあるので、カウンセリングを併用して治療に当たるとより費用削減に効果的だとも考えられます。

入院を必要としない感情障害などの精神疾患はどうかというと、カウンセリングを受けない分、地域医に通院する回数が増えてより多くの薬が処方され、その費用を補うための社会保険料も加味すると、カウンセリングを受けた時と「同程度のコスト」がかかることが明らかとなっています。

社会全体で見ると、治療費用だけではなく、人的資源(労働力や生産性など)の負債も大きなコストになります。

要するに、入院日数や通院回数の増加は、経済的損失だけではなく国民総生産や国内総生産などの付加価値も低減するのです。

ここにカウンセリングやセラピーなどを導入することで、治療が困難で難しい患者に対しては費用の削減効果が大きく、入院が必要でない比較的症状が軽い患者に対してもカウンセリングを受けない場合と比べてコストは同じくらいになるのです 💡 

カウンセリングの期間

最後は、「カウンセリングの期間」です。

実際にどれくらいの頻度、どれくらいの回数、どれくらいの時間カウンセリングに費やせばいいのでしょうか。

50%のクライエントが好転の基準を満たすまでに必要なセラピー面接の回数は10から20の間(Hansen et al.,2002)、他方75%のクライエントが臨床的な好転をみせるには大体58回のセッションが必要であるとされている。しかしこれらの数字は、対象にされた問題や症状の種類によってかなりの開きがある(Kopta et al.,1994)。例えば「涙もろい」について、50%のクライエントが好転の基準を満たすまでに必要なセラピー面接の回数は5面接だが、「入眠障害がある」では100面接超えになる(Kopta et al.,1994)。また、不安や鬱のクライエントの治療では、約8から13面接だが、「境界性パーソナリティ障害」とカテゴライズされたクライエントは、13から52面接の間になる(Howard et al.,1986)。このことから、急性の症状に関わる問題は、性格やパーソナリティに関わる問題よりも変化が早く起こると考えられている(例えばKopta et al.,1994)。

引用文献:ミック・クーパー著『エビデンスにもとづくカウンセリング効果の研究』

つまり、クライエントの半分が10~20回の面接で症状や状態の好転を示し、クライエントの約3/4は58回程度の面接で同じように好転を示します

また、これらの効果は症状によって異なり、急性症状に関わる問題は、性格やパーソナリティに関わる問題よりも変化が早く起こることも明らかとなっています

カウンセリングの時間は30~50分が一般的であり、頻度は週1回~月1回くらいが平均的です。

仮に週1回50分であれば2か月半~5か月ほどカウンセリングに通うと、クライエントの半分は好転するという計算になります(上記で述べた通り、症状によって必要な面接回数は異なります)。

カウンセリングで扱う内容も、家族関係の改善や行動・認知の変容、幼少期からのトラウマなど幅広いため一概には言えませんが、これが多いか少ないかはクライエント次第だと思います。

もちろん、その効果もいつまで続くかは人によって異なりますし、結局好転しなくてドロップアウトするクライエントもいると思います。

でもこれはカウンセリングに限ったことではなく、医療や福祉、産業など様々な業界の仕事にも言えることです。

上記の「カウンセリングの費用」と同じように、カウンセリングを受けることでメリットとなる状況はあるが、デメリットとなる状況は先行研究の中ではほとんどみられていないのです 💡 

まとめ

本日は、【事実】カウンセリングや心理療法って本当に効果があるの?(後編)というテーマでお話をしました。

前編の続きで今回は「カウンセリングの費用と期間」についてお伝えしました。

入院や精神科医師の単価と比較するとカウンセリングの費用はリーズナブルであり、実際にカウンセリングを受けない場合はその分、通院や治療薬に費用がかかるのでコストは同程度です。

日本のカウンセリングは保険適用だと1000~3000円くらいの料金設定です。

クライエントの半分が症状が好転するまで10~20回のカウンセリングが平均的であることから、週1回50分の頻度で通うとすると、2か月半~5か月ほど期間が必要であり、保険適用だとすると10000円から60000円ほど料金がかかることになります。

もちろん症状によって異なりますが、大まかな目安として見ていただけたら幸いです。

基本的には医療機関だと保険適用でカウンセリングが受けられることが多く、民間のカウンセリングルームだと保険適用にはならないことが多いので注意してください 💡 

 

本日のお話は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございます。

今日も素敵な1日をお過ごしください。池さんでした(#^^#)

ではまた明日お会いしましょう😊

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