【実録】相談者と面接者のカウンセリングに対する3つの認識の違い

こんにちは~池さんです(#^^#)

梅雨明け前なのにだいぶ暑くなってきました!夏は好きですけど🌞

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【実録】相談者と面接者のカウンセリングに対する3つの認識の違い

よくカウンセリングを受ける前のクライエントさんのイメージと実際にカウンセリングを行うセラピストの間に共通認識のズレが生じることがあります。

クライエントさんは実際のカウンセリングを受けるのは初めてだったり、実情が中々分かりにくい業界の構造もあり、そのズレが生じるのは必然とも言えます。

今回は、そのようなクライエントとセラピストの「カウンセリング」に対する認識の違いについて話を深めてお伝えしようと思います😊

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【実録】相談者と面接者のカウンセリングに対する3つの認識の違い

カウンセリング業務を日々行う中で、クライエントの持つカウンセリングのイメージとセラピストが持っている常識が合わずにお互いに不全感を抱くことが少なからずあります。

私であれば「セラピストは話を聞くだけでしょ?それでお金貰えるって楽だね」とか「え~できるなら女性に話したいなー。その方が癒されそう」とか「心理の人って相手の心読めるんでしょ?メンタリストのDAIGOみたいに」とか言われたことがあります💦

どれも核心をついているようで全くセラピスト側の本意とずれています。

まず、セラピスト(今回は臨床心理士もしくは公認心理師の資格持ちを「セラピスト」と定義します)は大学院まで心理学の専門的知識を学んだエキスパートです。

単に友達の相談に乗ることや先輩の愚痴を聞くこととは一線を画します。

目に見えにくく実態が分かりづらいので気持ちも分かりますが、弁護士やデザイナー等が自分の知識や経験、作品や才能をタダで提供することはないのは納得がいくと思います。

それと同じように「クライエントの話を聴く」こと1つ取っても、そこには専門性に裏付けられた理論や技法があるため、それ相応の価値があります

だからと言って相手の心の内を読めるほど極端なものでもなく、そこには語弊が生じています。

人はカウンセリングを基本的には安定・受容的な場と認識しているが、自分の悩みをカウンセラーによって取り除いてもらったり、解決してもらうことを期待している。しかし、カウンセラーがどのようにしてそうするのかについては分からないので不信感も抱いている。また、実際のカウンセリングでは大切にしているクライエントの自発的自己探求や相互理解、そのプロセス自体が成長であるといったことは理解していないといえる。

引用文献:カウンセリングはどのように理解されているか?ー心理臨床家との比較からー

このような勘違いはまだまだ数多く存在しますが、今回は特に多い間違いを3つ絞って説明します 💡 

【クライエント】解決策を教えてほしい vs 【セラピスト】一緒に解決策を探していく

まず1つ目は、「【クライエント】解決策を教えてほしい vs 【セラピスト】一緒に解決策を探していく」です。

クライエントはカウンセラーに対して、「解決策を教えてほしい」「悩みを解決してほしい」「この苦しみを取り払ってほしい」と期待して相談室を訪れるでしょう。

一方、セラピストは一緒に解決策を考えたり、気持ちに寄り添って受容したり、クライエントが自らの力で問題や課題を乗り越えられるようサポートするのが仕事です。

カウンセリングは医者の治療や車の修理とは違って不調に関係する特定の原因を突き止めて改善したり治療したりするのとは違い、抱えている苦しさや生きづらさ、悩み等を共同作業の中で解決策を見つけていきましょうというスタンスです。

これを間違えてしまうと実際にカウンセリングを受けてみてガッカリしたり失望したりするでしょう。

基本的に1回や2回で終わるカウンセリングの方が稀で、クライエントの悩みにもよりますが週1日50分で数回~十数回で終結する事例が多いです。

時にはもっと通い続ける場合もあるので一概には言えませんが、これまでの人生で形成されてきた考え方や物の捉え方、育ちの過程などにアプローチすることが多いので、すぐに状態が良くなることは少ないと言えます。

一見すぐ改善したように見えても、一時的な状態であったりカウンセリングへの抵抗として現れたりするので注意が必要です。

セラピストにカウンセリングを受ける際には、解決策を与えてくれるのではなく共に解決策を見つけていくことを念頭に置いておくと良いでしょう 💡 

【クライエント】カウンセリングの料金高い vs 【セラピスト】カウンセリング料金は妥当もしくは安いくらい

2つ目は、「【クライエント】カウンセリングの料金高い vs 【セラピスト】カウンセリング料金は妥当もしくは安いくらい」です。

カウンセリングの一般的な料金は、「3000円~20000円/50分」くらいですが、多くの相談室は「5000円~10000円/50分」で設定しています。

大まかに言うとマッサージ店や美容室などと似たような価格です。

さて、50分間自分のためだけに話を聴いてくれる時間にこれだけの料金を払えるでしょうか。

多くの人々は「出せない/出さない」でしょう。

これがカウンセリングの敷居を高くしている一つの要因でもありますが、セラピストからしたら決して高くも安くもないバランスの取れた値段だと思います。

なぜなら、カウンセリング自体の専門性もさることながら、その専門性を研磨すること(研修や勉強会、学会参加など)やカウンセリングの質の向上(スーパービジョン:経験のあるセラピストからカウンセリングの指導を受けること)にお金をかけています。

どれもこれも目の前のクライエントとのカウンセリングのために費やされる費用です。

それも含めると1回のカウンセリングの料金としては妥当もしくは多少安く設定しています。

それでも一般的な感覚からは気軽に受けられるものではないことも事実なので、このカウンセリング料金については設定が難しいところがあります 💡 

【クライエント】カウンセリングを受けると楽になる vs 【セラピスト】自分自身の都合の悪い部分にも目を向けることもあるから必ずしも楽ではない

3つ目は、「【クライエント】カウンセリングを受けると楽になる vs 【セラピスト】自分自身の都合の悪い部分にも目を向けることもあるから必ずしも楽ではない」です。

実は、話を聴くだけでスッキリするタイプの人は心の安定を図りやすい健全な人であると言えます。

なぜなら、これは一時的な心理的安定しかもたらさないからです。

1回愚痴を言ったらその後ずっと愚痴を言わなくてもスッキリした状態が続く・・・なんて人は少ないのではないでしょうか。

大体は1回愚痴を吐いたらその場は気持ちが軽くなりますが、またストレスは溜まって愚痴を吐きたくなるでしょう。

そうして自分で自分の気持ちの安定を取れるのであればまだ心のバランスは取れています。

しかし、定期的にカウンセリングに通う人は、心の根底にある深い部分での安定を取り戻すことや同じような状況に出くわした時に今より辛さを乗り越えやすくすることを目的としている場合があります。

つまり、自己成長や自己解決能力の向上などがメインのテーマとなることがあります。

この時、これまで見つめてくることのなかった自分自身の深い部分にも目を向けたり直面化する必要が出てくるので、一概にカウンセリングを受けている時は心が穏やかになるわけではありません。

カウンセリングを受けていく中でそうした自分にとって都合の悪かったものの見方が変わったり自然に気にならなくなったり素直に話せるようになったりするようになります。

結果だけを見ると、カウンセリングは目の前のクライエントが自分らしく人生を送れるように、生きづらさを多少感じててもやっていける心持ちになるようになって終結にする(ことを目標としている)ので分かりにくいですが、その道中は辛い過去を振り返ったり見たくない自分を見つめなおしたりする機会もでてくるかもしれません。

これらの話をまとめると、カウンセリングは決して楽なことばかりが待っているのではなく、時には過去の自分に向き合い避けてきた感情に正面から向き合い、避けたくなるような場面から目を背けずにいなくてはいけないこともあります

まとめ

本日は、【実録】相談者と面接者のカウンセリングに対する3つの認識の違いというテーマでお伝えしました。

私もセラピストになる前は、ここで挙げたような誤解や勘違いを持っていましたし、まだ世間にこれらの情報が浸透していないのも無理はないと感じています。

周りにまだまだカウンセリングを受けた人は少数派でしょうし(環境にもよりますが💦)、身近ではない証拠です。

これらのズレを少しでも修正しつつ、もっとたくさんの人にカウンセリングを受けてもらえるような社会にしていきたいと思います 😀 

 

本日のお話は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございます。

今日も素敵な1日をお過ごしください。池さんでした(#^^#)

ではまた明日お会いしましょう😊

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