こんにちは~池さんです(#^^#)
今回のテーマはこちら!
【今日からできる!】ひとり親家庭で子どもに良い影響を与えるためには
ひとり親家庭の数は長期的に見ると増加傾向です。社会情勢や働き方改革、核家族化の進行など社会の大きな変化に伴い、家族の在り方も変わりつつあります。
厚生労働省「全国ひとり親世帯等調査」によると,平成28(2016)年は,ひとり親家庭数141.9万世帯のうち,母子世帯数は123.2万世帯,父子世帯数は18.7万世帯となっており,ひとり親世帯の86.8%が母子世帯です。
引用先:内閣府男女共同参画局
ひとり親家庭は社会全体で支えていこうという動きがある中、今回はひとり親家庭という家族形態が子どもに良い影響を与えるために、親はどんなことを心がけたらいいか考えてみました。
少しでもひとり親家庭の親子にとって役立つ情報が見つけられると幸いです。
では、ひとり親家庭で子どもに良い影響を与えるために大切なことをお話していきたいと思います☺
子育てに関する以下の記事もご参照ください。
【親子で向き合おう!】死別や離婚などひとり親家庭になった理由や経緯を子どもに話す
子どもにとって、自分の家庭はなぜ親が片方なのか理由が分からないと不安です。
「自分が悪い子だから出て行っちゃったのかな…」「良い子にしてくれたらまた戻ってくるかな…」と子どもの中で自分を責める気持ちや、根拠のない希望を持つことに繋がります。
このような子どもの中で駆け巡る妄想や不安感を払しょくするためにも、親としては言いにくいですが、死別や離婚の理由や経緯はハッキリと子どもに伝えることが大切です。
子どもにとっても親にとっても、片親がいなくなることは少なからず喪失体験になります。悲しみや苦しみ、寂しさ、孤独感や不安感、焦燥感、怒りなど様々な感情が沸き起こります。
これらの感情を各々の心の中で解消するのではなく、互いに思いを言葉にして伝えたり、感情を分かち合ったりすることで、少しずつ心に収まっていくでしょう。
子どもの年齢によって伝え方や感情の出方は変わってきますが、頭で理解するのが難しい年齢の子でも、その子に合わせた言葉で伝えることが重要です。
場合によっては、子どもが体調を崩したり、気分が落ち込んだり、勉強や登校に消極的になったりすることもあります。
そのことも家族で共有し、支え合って乗り越えることで家族の絆を深め、前を向いて歩む後押しになるのです☺
【絶対に避けたい!】子どもに不在の片親の悪評だけを言わない
DVや虐待、依存症や精神疾患など問題を抱えていた家庭に多く見られる傾向として、不在の片親の不満や愚痴を残った家族に言うことが挙げられます。
例えば、母親が女関係にだらしなかった元夫への恨みつらみを子どもに聞かせる場合があります。
すると、母親との心的距離は縮まるものの、子どもは父親に対して母親と同じ感情を抱くようになります。
これは父親だけに留まらず、「世の父親は少なくともそういう一面がある」「男性とは平気で女性を裏切る存在なのだ」と誤って認識する危険もあります。
辛辣な別れ方をした片親にとって、傷ついた心を癒す方法として元夫・妻への悪行を誰かに話したくなる気持ちはあると思います。
そして、その気持ちを心の中に閉まわず、誰かに聞いてもらい抱えてもらう体験は、相手を許し自分を大切にする過程において重要なステップです。
ただ、一番身近にいて言いやすい子どもにとって、親のネガティブ感情を受け止めるだけの心のキャパシティがないことも多いです。
自分にとってはヒドいパートナーだったとしても、子どもにとっては自慢の親だったかもしれません。
子どもの親イメージを損なわせず、良い対象として心に根付かせるためにも、自分にとって認めることの難しい相手の”良い部分”も子どもたちに話せると良いでしょう☺
【子どもの成長に大きく関係する!】不在の片親が担っていた性役割を補う
一般的に、母親は母性、父親は父性を持って子どもと接します。母親は包み込むような保護的な関わりをし、父親は社会の厳しさや耐えうる強さを教えます。
ただ、片親になると、失った親の性役割がすっぽり抜けてしまいます。バランスの良い人だと、一人で両方の性役割を使い分けられますが、みなができることではありません。
例えば、父子家庭で育ち、自立心や責任感が強くなる反面、他者を思いやったり優しく接したりすることが難しくなることがあります。父親に対する攻撃性が他児に向かうこともあります。
子どもは身近な父と母から父性と母性、女性性や男性性を取り入れます。
ただ、それが難しい場合、身近な親族や学校の先生、近所の人などから取り入れることになります。
再婚する場合でも、再婚相手が性役割の見本を見せてくれる人かどうかは重要なポイントです。
両性の特徴を内に秘めることで、対人関係的にも、心理的にもバランスの良い安定した自己像を作ることができるでしょう☺
【希望の光を見つけよう!】ひとり親家庭だからこそ経験できたことに価値を見出す
世間では、ひとり親家庭は不幸だと認識されることが多いようです。
「子どもがかわいそう…」「経済的に大丈夫?」「一人だと子育ても大変ね」
これは”外”の声であり、実際のひとり親家庭はそこまで悲観していないかもしれません。
むしろ、「DV夫から子どもを守れてよかった」「離婚してから子どもにも笑顔が増えた」とポジティブに捉えている人も少なくないでしょう。
ひとり親家庭だからこそ味わう酸いも甘いも含めて、”今”に満足しているのであれば問題ありません。
そのためには、ひとり親家庭だからこそ経験できたことや、ひとり親家庭になって良かった点を積極的に見つけてみるのも良いでしょう。
それを親子で共有し、「自分たちは決してみじめな存在ではなく、心の底からこれでよかったと思える!」と感じられることが大切です☺
【お互い無理はしない!】子どもが子どもらしく居られる時間を増やしつつ、親も自分の生きがいを見つける
ひとり親家庭では、親が一馬力で働いて、子育てをして、家事をして…というパターンも少なくありません。
その親の姿を見て、子どもは「親に迷惑をかけないようにしよう」「少しでも親がラクできるように自分もお手伝いしなくちゃ」という優しく思いやりのある気持ちが芽生えることがあります。
親子で協力し合いながら、困難を乗り越えることは、家族の課題から目を背けることなく正面から向き合っている証だと言えるでしょう。
ただ、この傾向が強いと、子どもは自分の時間を犠牲にして家族のために尽くすことになり、子どもらしくいられる瞬間が減ってしまいます。
すると、本来培われるはずだった友達との交流やそれを通して得られる経験が減り、大人の事情に巻き込まれた不満や怒りが沸き起こるかもしれません。
勉強や運動の時間が減り、思うような結果が得られず自信を失うかもしれません。
子どもは子どもの本分、親は親の本分を全うすることで、それぞれ成長を遂げます。
したがって、子どもは子どもの世界を広げ、親は子どものために時間を使いつつ、親自身の人生を充実させる時間を作ることが大切です。
そのためには、家庭を支えてくれる資源(頼れる親族、ママ友・パパ友、近所の住民、ひとり親支援制度など)を積極的に活用するようにしましょう☺
【人間関係の基盤にもなる!】協力してくれる親族と親子ともに良好な関係を築くよう心がける
ひとり親で子どもを育て、生計を立てていくのは大変に苦労を要します。
実際にひとりでこなせるパワーとスタミナのある親もいますが、実家のサポートを受けながら仕事と育児のバランスをとっている人も多いと思います。
子どもにとっても、祖父母が遊び相手になってくれたり、叔父や叔母から勉強を教えてもらったり、休日は家族みんなで外出したりして、たくさんの刺激をもらえて嬉しいでしょう。
親にとっても、子育ての負担が減り、仕事に穴をあけずに済んだり、衣食住の不安が減り、経済的にも人手的にも助かることが多いです。
このようにひとり親を支えてくれる人たちと良い関係性を築くことで、子どもも「困ったときには助けてくれる人がいる」「自分一人で頑張らなくていいんだ」と思えるようになります。
孤立無援で親子だけで生活することは親への負荷が強いため、そのしわ寄せが子どもに行くことも懸念されます。
助けてほしい時に声を上げ、手を差し伸べてくれる存在がいることに気づけるだけでも、親子にとって孤独感が薄れ、温かい人とのつながりを感じられることでしょう☺
【使えるものは使おう!】可能な限りシングル家庭向けの支援を受け、生活を安定させる
最後に、ひとり親の家庭を支援してくれる支援機関をできるだけ頼ろうというお話をしたいと思います。
ひとり親家庭になると、一番不安なことがお金事情だと思います。
実際、ひとり親になると収入が減り、経済的に困窮する家庭が多いです。
そのような事情を踏まえ、ひとり親には公私ともに手厚い支援が受けられるような制度が充実しています。
児童扶養手当、ひとり親家庭医療費助成制度など、ひとり親の経済的支援は申請したら受けられるものも多いです。
以下の記事に、ひとり親家庭が受けられる手当や助成金、制度などがまとめられているので、ご参照ください。
お金の問題だけでも解決すると、親の不安感はいくぶん楽になるでしょう。それは子どもにとっても安心につながり、心に余裕を持って親子で関われるようになると思います☺
また、経済的支援だけではなく、ひとり親の交流広場や就労支援、電話・メール相談、親子イベント、子どもの学習支援など、様々なひとり親家庭の支援を行っている機関もあります。
以下に、ひとり親家庭の支援を行っている機関を紹介しているサイトを掲載しておきます。
まとめ
本日は、【今日からできる!】ひとり親家庭で子どもに良い影響を与えるためにはというテーマでお話しました。
ひとり親家庭だから不幸だということはなく、親子で幸せに暮らしている家庭も少なくありません。
今回は、私のカウンセリング経験や他のカウンセラーの事例の中で、ひとり親家庭で子どもに良い影響を与えていると感じた以下の要因についてお話しました。
・不在の片親について悪評だけを言わない
・不在の片親が担っていた性役割を補う
・シングル家庭だからこそ経験できたことに価値を見出す
・子どもが子どもらしく居られる時間を増やしつつ、親も自分の生きがいを見つける
・協力してくれる親族と親子ともに良好な関係を築くよう心がける
・可能な限りシングル家庭向けの支援を受け、生活を安定させる
大切なのは、親子ともにひとり親家庭であることを心から受け入れ、家族で協力しあいながら、それぞれの主体性を尊重するような関係性を築くことだと思います。
当たり前ですが両親ともに揃っているから幸せであるとは限りませんし、ひとり親家庭だから可哀想ということはないのです。
ひとり親家庭だからこそ得られる財産を見つけ、それを大切に育てていくことで幸福を感じることができるでしょう☺
本日のお話は以上になります。今回のお話が少しでもあなたの生活の役に立てたら幸いです。
今日も素敵な1日をお過ごしください。池さんでした(#^^#)
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