こんにちは~池さんです(#^^#)
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【現役心理士が語る】発達障害(ASDとADHD)の3つの長所
前回は発達障害(ASD:自閉症スペクトラム障害とADHD:注意欠陥多動性障害)についての基礎知識をお伝えしたので、本日は発達障害の”個性”や”特色”に焦点を当ててお話をしていきたいと思います😊
前編である以下の記事もぜひご覧ください。

問題点ばかりが目立つ発達障害ですが、中にはその特性を生かして世の中で活躍している方も多くいます。
例えば、偉人であればトーマス・エジソンやレオナルド・ダヴィンチ、経営者であればスティーブ・ジョブズやイーロン・マスク、有名人であればモデルの栗原類や元プロ野球選手のイチローなど挙げればキリがありません。
どの有名人も、非凡な才能を生かして大成していますが、みな口を揃えて幼少期は生活に苦労していたと語っています。
それでも、彼らが人生で成功できたのは、自分に合った環境を追い求めもがき苦しんだ結果なのでしょう。
人と違うということは、良い見方も悪い見方もできます。
どう見るかは人によって様々ですが、その異質性は活かし方次第でいかようにも化けます。
例えば、以下のように見方を変えることができます。
- 動きが多い、落ち着きがない → 活動的、元気で活発
- 注意が逸れやすい → 好奇心旺盛、周りをよく観察している
- 興味の幅がせまい → 探求心がある、研究肌
発達障害の特性が、”個性”として輝いた時にその能力は”独創性”へと変化していきます。
もちろん、上記で挙げた成功者はごく一部ですし、成功していない発達障害の方や発達障害を持たずに成功している人もたくさんいると思います。
発達障害(ASDとADHD)の3つの長所
まず最初に結論と伝えると、発達障害(ASDとADHD)の長所は、以下の3つです。
・自分の好きなことや興味があることへの集中力、意欲、知識などが著しい
・ユーモアがあり、立ち振る舞いが目立って人目に付きやすい
もちろん、発達障害を抱える人が、みなこの特徴を持っているわけではないですが、「通常の人間の発達とは異なる成長をする」人たちだからこそ出せる”味”があります。
では、1つずつ詳しく解説していきましょう☺
独特の感性があり、独創的な世界観を持っている
まず1つ目の長所は、「独特の感性があり、独創的な世界観を持っている」です。
発達障害を持つ人の中に、歌手やクリエイター、起業家等が数多く存在するのは、歴史の偉人や現在に生きる著名人を見ればお分かりかと思います。
彼らは、人とは違った五感を有していたり、人とは異なる視点から物事を見たりしています。
例えば、誰も思いつかないようなメロディが頭の中に浮かんだり、画期的なアイデアが浮かんだりします。
発達障害を持つ人の特徴に、「感覚異常(感覚過敏・感覚鈍麻)」や「想像性の障害」がありますが、あまり良い意味で疲れることはありません。
しかし、見方を変えれば、人と違った感覚を持ち、誰も気づかない音や色、触感の違いに気づけたり、常識や既成概念がないからこそ生まれる発想があったりしますよね(子供の考えることが時に大人が考えたことより秀逸であることは珍しくありません(‘ω’))
このように、発達障害がある人は、訓練や経験では補えない”天性の才能”があると言えます(#^^#)
自分の好きなことや興味があることへの集中力、意欲、知識などが著しい
2つ目の長所は、「自分の好きなことや興味があることへの集中力、意欲、知識などが著しい」です。
私が出会った発達障害を持つ5歳の男の子は、物心つく頃から親に教わるでもなく、量販店のスタッフ並みに家電(特に掃除機)の知識が豊富でした。
その子の母親いわく、家電のシルエットや動作音、型番などから家電の種類を特定することができ、周りの大人は度肝を抜かれたそうです(反対に、他の園児の間で流行っている遊びや歌などには全く興味を示さなかったそうです💦)。
この子に限らず、発達障害を持つ人は、特定の分野に対して異常な執着がある場合が多く、その結果、限られた物事への知識が突出することがあります。
これが、一般的に発達障害の人が、「常識知らず」「空気が読めない」と思われるゆえんかもしれません。
しかし、どんなことでも1つのことに飛びぬけていると、新しい世界が見えてくるものです。スポーツ選手や研究者などが良い例でしょうか。
器用貧乏より、一芸に秀でている方が人生において大成するかもしれませんね☺
ユーモアがあり、立ち振る舞いが目立って人目に付きやすい
3つ目の特徴は、「ユーモアがあり、立ち振る舞いが目立って人目に付きやすい」です。
上記でもお話した通り、発達障害を持つ人は、変わった感性を持ち、他人では想像もつかないような言動を行うことがあります。
良くも悪くも、人から注目を浴びやすく、賞賛も攻撃も受けやすいと言えるかもしれません。
小さい頃から、「変なやつ」「面白い人」と言われて育った人も少なくないと思います。
そのくらい、人を魅了する力があるとも言えます。その人しか持ちえない”輝き”が強いのでしょう。
そこに生きづらさを感じるため、なるべく社会生活を送るときには「普通」でいようと気を付けている人もいると思います。
しかし、その特性を認め、受け入れ、伸ばしていこうとする環境に身を置くことで、多くの人を笑顔にすることもあるでしょう✨
まとめ
今回は、【現役心理士が語る】発達障害(ASDとADHD)の3つの長所というテーマでお話しました。
発達障害の長所は、以下の3つです。
・自分の好きなことや興味があることへの集中力、意欲、知識などが著しい
・ユーモアがあり、立ち振る舞いが目立って人目に付きやすい
ここで重要なのは、彼らの発達の特質を最大限に引き出せる”場”があるかどうかです。
向き不向きがはっきりしているのが特徴的なので、場を間違えると調和を乱す人と思われることもあるかもしれません。
しかし、その特徴を受け入れてくれる人やその力を伸び伸び表現できる場所があると、水を得た魚のように才能が開花されるでしょう。
その場を自分でみつけたり、その場を自分で作り上げるだけのエネルギーややる気に満ち溢れたりしていたらいずれその能力を使って活躍できることだと思います☺
発達障害の強みやそれを活かせる仕事に関する以下の記事もご参照ください。
発達障害を抱えている人やその家族へ伝えたいこと
発達障害という言葉が広く世間で認知されるようになったのは、ここ数十年の話です。
そして、まだまだその名前だけだ一人歩きをしており、世間が誤解しているところもたくさんあります。
理解されずに悩み苦しんでいる人はまだまだたくさん居ると思いますし、その辛さから自尊心を失ったり社会から孤立してしまったりする「二次障害」へと発展している人もいます。
それくらい生きづらさを感じている発達障碍児・者は多く存在し、社会の受け入れ体制が十分ではないのが現状です。
それでも今は幼少期から特別支援が充実していたり、その生きづらさを何とか世に発信している人がいたりすることで、少しずつ環境作りが進んでいる最中です。
そこで、発達障害の特性を持っている人やその家族に伝えたいことは、「障害という”独自性”を表現し、認めてくれる環境の中で最大級に発揮できる機会を追い求めてほしい」です。
あなたが生きやすい環境はきっと存在するので、諦めずに探し続けてみてください。
しかし、これは同時に”痛み”も伴うと思っています。
「出る杭は打たれる」ように、世間で良くも悪くも目立つと周りが黙ってはいないからです。
それは過去の偉人や有名人も同じような思いをしてきたでしょう。
それでも自分を信じて貫き通し、痛みに耐えながらも諦めなかったからこそ最も自分が輝ける場所を手にすることができたと思います。
自分を押し殺して苦手ながらも社会に適応することできますし、誰もが成功を掴みたいと願うわけではないので、上記で述べたことが必ずしも幸せな生活に直結するとも言い切れません。
ただ一つ、あなたの生まれ持っているその特徴は、他の人が欲しくて欲しくてたまらない魅力的な能力だと感じている人も一定数いると思います。
なぜなら、”真似してできることではない”からです。
隣の芝は青く見えるものなので、あなたが死ぬほど苦しんできたその特性を羨ましくてしょうがないと思う人もいるのです。
「そんなこと言われても、今の私は苦しんでいるんだからどうしようもない」と思われるかもしれません。
だからこそ、その環境からいち早く離れて、苦しまず我慢せず自然体でいられる居場所を探してみてください。
長くかかるかもしれませんが、あなたを支えてくれる人や理解してくれる人があなたのその特徴を何倍にも伸ばしてくれるでしょう。
あなたがあなたらしくいられる場所に出会えることを願っています 😀
本日のお話は以上です。最後までお読みいただきありがとうございます。
本日も良い1日をお過ごしください。池さんでした(#^^#)
では、またお会いしましょう😊
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